数学(理系)の第3問(2020東京大学入試)
問題
第 問
を満たす実数に対して、
とする。座標平面上の点を考える。
におけるの関数は単調に減少することを示せ。
原点との距離をとする。におけるの関数の増減を調べ、最大値を求めよ。
がを動くときのの軌跡をとし、と軸で囲まれた領域をとする。原点を中心としてを時計回りに回転させるとき、が通過する領域の面積を求めよ。
解答
とおくと、
よって、はにおいて連続
のとき、
したがって、におけるの関数は単調に減少する。
だから、
とすると、
よって、の増減表は次のようになる。
極大 |
ゆえに、は区間で単調に増加し、
区間で単調に減少する。
また、で、最大値をとる。
の関数は、で連続で、
のとき、
だから、は、で単調に増加する。
よって、この区間のどのに対しても、
である。上の点として、線分上の点をとすると、より、
より、
だから、の軌跡のグラフは、上に凸である。
(図は省略)
より、とすると、は線分によってつの領域に分かれ、それぞれをとする。よって、の通過する領域は、このと、線分が通過した領域、つまり半径の円と、回転した後のとの和である。
(図は省略)
円の面積は、
との和は、領域だから、その面積は、
は、半径の半円を表すから、その面積は
は奇関数だから、
よって、
以上より、が通過する領域の面積は、
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