高校数学の解き方

高校数学の教科書や大学入試の問題を解いています。簡潔で分かりやすい解答、模範解答を目指します。

数学の第5問(2020東京都公立高校入試)追記

友人から連絡がきて、赤本は黄色だそうです。

そこじゃなくて、出版されている複数の過去問題集(いわゆる赤本)の解説では、四角錐を直接求めているようです。

 

この記事は、前回の記事の追記です。前回は、2020年度東京都公立高校入試問題数学の第5問を解いてみたというものです。

 

その際、ネット上の同様の多くの解説ページでは、四角錐の高さを求め、その体積を直接求めています。私は、全体の直方体からまわりの立体を引くことで体積を求めました。

まわりを引く解き方では、根号が付かないし、三平方の定理も使いません。3:5という比も、8cmを分けると3cmと5cmだから簡単です。12cmは3:5に分けても簡単ですが、分けなくても底面が合同な台形の2つの四角錐をまとめて体積の計算ができます。

つまり、考え方も簡単で計算も簡単です。ただ、簡単と言っても、多くの中学生には大変な問題です。正答率は、最終問題が時間切れになるということも含めて、あまり高くないと考えます。

また、出題者はこの解き方を想定したと思います。なぜなら、出題者がこの解き方を知らずに、この問題を作ったとは到底考えられないからです。

三平方の定理を駆使して根号を使い、四角錐の体積を直接求める問題を作ってみた。しかし、他の人から指摘されて、そんな解き方もあったのかと気づいた、ということは考えづらいです。

さらに、(1)では三平方の定理を使いますが、それが(2)の誘導になっていません。(2)をどんな解き方をしても、(1)と(2)は独立した問題です。この場合、(1)が解けなくても(2)を解くことができるということです。

(1)は図形における基礎知識を確かめ、(2)は立体図形の見方・空間認識を確かめる問題と言えます。けっして、計算力を確かめる問題ではないと思います。

以上、私見を述べてみました。まあ、ブログはいつも私見ですが。

 

なお、友人は、東京の中学校の数学教師をしています。2冊の過去問題集(黄本)を調べてくれて、私のこの解き方をほめてくれました。このブログは匿名でやっていて、これまで家族以外には知らせていませんでした。これを機に、その人には知らせるつもりです。そして、他の記事もほめてもらおうと思います。家族は、けっしてほめてくれませんから。興味関心がそれぞれ違うからで、家族関係は良好です、念のため。

 

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