ニュースの記事より
【東京五輪 新たに大会関係者27人感染確認 合計436人に 陽性率は0.02%】
8/8(日) 15:49配信
きょう閉幕する東京オリンピックで、新たに大会関係者27人の新型コロナの感染が確認された。これまでに組織委員会が発表した感染者数は合わせて436人となった。
新たに感染が確認されたのは、ボランティア3人や静岡県で報告された大会関係者1人を含む27人。全員、選手村に滞在しておらず、選手の感染は確認されていなかった。7月からきょうまで、組織委員会が発表した大会関係者の感染は合わせて436人となり、このうち選手は29人だった。
今大会では、おとといまでに4万2000人以上の関係者が来日していて、このうち感染が確認されたのは150人だった。スクリーニング検査は約62万4000件行われ、陽性率は0.02%となっている。(ANNニュース)
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これを読んで、あれこれ考えた。
ワイドショーなどでは、この記事の「陽性率0.02%」を取り上げて、東京都の一日の陽性率21.9%(8月8日)と比較している。この比較は明らかにおかしいと思う。
来日した五輪関係者は4万2000人以上で、検査を約62万4000件行い、感染者が150人で、陽性率は0.02%だった。
その計算過程は、
150÷624,000×100=0.0240… 陽性率は約0.02%
624,000÷42,000=14.85… 全員に対して一人約15回の検査
これを東京都に当てはめると、
東京都の人口は、推計で1400万人だから、全員に対して一人約15回の検査をすると、
14,000,000×15=210,000,000 約2億1000万回の検査
これで陽性率が約0.02%だとすると、
210,000,000×0.0002=42,000 約4万2000人の感染者が出ている計算になる。
オリンピック期間の東京都の陽性者数の合計は、これくらいだ。こう考えると、オリンピックのバブル方式が成功したと言うことはできない。
この計算が理解できない人には、次のように考えてみることをおすすめする。
人口4万2000人の地方の町で、オリンピック期間の17日間で、感染者が150人だった。
考えるだけでも恐ろしい数字である。
追記 上の記事の一部にも、意味が変わらない程度に書き足しました。また、以下にさらに書き足します。
「一人約15回の検査」ということは、陰性の人は15回陰性がカウントされるが、陽性の人は陽性になった日以降隔離され、それ以降陽性のカウントはされない。つまり、「0.02%」という数字は、検査回数に対する陽性率であって、人口に対する陽性者数の比率ではないのである。
では、人口に対する陽性者数の比率はいくらかと言うと、「来日した五輪関係者は4万2000人以上で、感染者が150人だった。」から、
150÷42,000=0.00357… 陽性者数の比率は約0.4%
これを東京都に当てはめると、
東京都の人口は、推計で1400万人だから、
14,000,000×0.004=56,000 約5万6000人の感染者が出ている計算になる。
15日間で5万6000人、つまり1日3700人になる。つまり、オリンピックのバブルの中も、バブルの外の東京都も、感染者数の比率はあまり変わらないことになる。