問題
第 問
座標平面上で座標と座標がいずれも整数である点を格子点という。格子点上を次の規則に従って動く点を考える。
最初に,点は原点にある。
ある時刻で点が格子点にあるとき,その秒後の点の位置は,隣接する格子点のいずれかであり,また,これらの点に移動する確率は,それぞれである。
点が,最初から秒後に直線上にある確率を求めよ。
点が,最初から秒後に原点にある確率を求めよ。
解答
直線を軸方向にずつ平行移動したものを順に並べると
となる。
ある時刻で点がある直線上にあるとき,その秒後の点の位置は,隣接する直線,つまり左隣または右隣の直線のどちらかであり,それらに移動する確率は,それぞれである。
原点 にある,つまり直線上にある点が,秒後に直線上に戻るには,直線を左隣に回,右隣に回移動することになる。よって求める確率は
直線を軸方向にずつ平行移動したものを順に並べると、
となる。
と同様にして,隣接する直線に移動する確率は,それぞれである。直線上にある点が,秒後に直線上に戻る確率も同様に である。
ここで,回の移動で右隣の直線に移動する事象をとすると,その確率は
についても,同様の事象をとすると,その確率は
格子点から隣接する格子点に移動する確率は,である。
よって だから,事象とは独立である。また,他の格子点についても同様。
したがって条件の移動は,これら独立な事象の繰り返しによっておこなわれる。
ゆえに,点が,最初から秒後に原点にあるのは,直線上および直線上に戻ることだから,求める確率は
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