高校数学の解き方

高校数学の教科書や大学入試の問題を解いています。簡潔で分かりやすい解答、模範解答を目指します。

2019-01-01から1年間の記事一覧

数学(理系)の第6問(2019東京大学入試)

問題 第 問 複素数および実数が、次の条件をみたしながら動く。 条件は相異なる。 条件は次方程式の解である。 条件複素数の実部はであり、虚部はではない。 のうち、ちょうどつが実数であり、残りのつは互いに共役な複素数であることを示せ。 をで表せ。 複…

数学(理系)の第5問(2019東京大学入試)

問題 第 問 以下の問いに答えよ。 を以上の整数とする。についての方程式 は、ただ一つの実数解をもつことを示せ。 で定まるに対し、を示せ。 で定まる数列に対し、 を求めよ。 解答 である。また、が以上の整数だから、は奇数である。 のとき、だから、解は…

数学(理系)の第4問(2019東京大学入試)

問題 第 問 を以上の整数とする。 との最大公約数を求めよ。 は整数の乗にならないことを示せ。 解答 をで割ると、商がで余りがだから よって、との最大公約数は、との最大公約数に等しい。 を以上の整数とする。 (偶数)のとき、 これはで割ると余る数だか…

数学(理系)の第3問(2019東京大学入試)

問題 第 問 座標空間内に点を考える。線分の中点と線分の中点を通り、直線に平行な平面をとする。さらに、はをみたす実数とし、点を考える。 八面体の平面による切り口および、平面の平面による切り口を同一平面上に図示せよ。 八面体の平面による切り口が八…

数学(理系)の第2問(2019東京大学入試)

第 問 一辺の長さがの正方形を考える。点はそれぞれ辺上にあり、点および点はどちらも面積がの三角形の頂点であるとする。 の最大値、最小値を求めよ。 解答 とおくと、となる。 だから、より、 これらから、となる。 だから 台形 よって、 だから となるの…

数学(理系)の第1問(2019東京大学入試)

第 問 次の定積分を求めよ。 解答 この定積分をとする。 初めの項は、 次の項は、とおくと、より がのときはだから 最後の項は、とおくと、がのときはだから よって、 ブログ全体の目次(過去の記事の一覧)

数学(理系)の第6問(2019京都大学入試)

第 問 は虚数単位とする。をみたす最小の正の整数を求めよ。 解答 よって、 を整数、として、とする。 だから、は となる。 ここで、で、のとき、となり、をみたさない。 のとき、だから、は 両辺の常用対数をとると、 よって、より、最小はだから、 のとき…

数学(理系)の第5問(2019京都大学入試)

第 問 半径の球面上の点は、正方形を底面とする四角錐をなしている。この点が球面上を動くとき、四角錐の体積の最大値を求めよ。 解答 半径の球面をとする。 点は、正方形だから同一平面上にあり、図形の対称性よりこの平面をとしてよい。 この球面と平面の…

数学(理系)の第4問(2019京都大学入試)

第 問 つのさいころを回続けて投げ、出た目を順にとする。このとき次の条件をみたす確率をを用いて表せ。ただしとしておく。 条件:をみたすのうち、かつが成立するようなの値はただつである。 解答 さいころを回投げると、以下の目か以上の目のいずれかが出…

数学(理系)の第3問(2019京都大学入試)

第 問 鋭角三角形を考え、その面積をとする。をみたす実数に対し、線分をに内分する点を、線分をに内分する点をとする。実数がこの範囲を動くときに点の描く曲線と、線分によって囲まれる部分の面積をを用いて表せ。 解答 は鋭角だから、で、とする。 すると…

数学(理系)の第2問(2019京都大学入試)

第 問 とする。とがともに素数となる整数をすべて求めよ。 解答 が偶数のとき、は整数)とすると、は偶数である。は連続する整数だから、いずれか一方は偶数である。よって、との一方は偶数の素数である。偶数の素数はのみである。 そこで、すなわちとなるを…

数学(理系)の第1問.問2(2019京都大学入試)

第 問 次の各問に答えよ。 問 次の定積分の値を求めよ。 解答 問 ここで とおくと となり が のとき は (与式) ブログ全体の目次(過去の記事の一覧)

数学(理系)の第1問.問1(2019京都大学入試)

第 問 次の各問に答えよ。 問 とする。は有理数ではないが、とがともに有理数となるようなの値を求めよ。ただし、が素数のとき、が有理数でないことは証明なしに用いてよい。 解答 問 より ここで とすると となり とがともに有理数だから が有理数となり矛…