高校数学の解き方

高校数学の教科書や大学入試の問題を解いています。簡潔で分かりやすい解答、模範解答を目指します。

算数の第3問(2021灘中学校入試)

2021年度灘中学校入試問題を解いてみました。中学入試問題は、注意深く解かないと、数学の概念を使ってしまいます。そうならないよう、算数の範囲で解きました。

 

問題

次の問題の\; \boxed{\phantom{kuu}}\; に当てはまる数を求めなさい。

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解答

たとえば、\; 〇|〇〇〇|  \; \; 130 \; を表している。これは、2本の棒の左が百の位、間が十の位、右が一の位を表し、〇の数がその位の数を表している。

千台の4桁の整数は、下3桁の位の数の合計が4だから、\; 〇〇〇〇||  \; を並べ替えることで下3桁の数が出来上がり、その数は数えると15個である。数え方はいろいろあるが、たとえば次のようである。

6個の\; \boxed{\phantom{ku}} \;の中から、2個選んで\; | \;を入れる場合を数える。残りは自動的に〇になる。

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同様にして、二千台の4桁の整数は、下3桁の位の数の合計が3だから、\; 〇〇〇||  \; から、その数は10個である。

三千台の4桁の整数は、下3桁の位の数の合計が2だから、\; 〇〇||  \; から、その数は6個である。

四千台の4桁の整数は、下3桁の位の数の合計が1だから、\; 〇||  \; から、その数は3個である。

五千台の4桁の整数は、\; 5000  \; のみで、その数は1個である。

以上より、各位の数の和が5である4桁の整数は全部で、

    15+10+6+3+1=35 \; (個)

である。また、二千台は小さい順に \; 2003, \; 2012, \; 2021  \; だから、\; 2021  \; は小さい方から数えて、

    15+3=18 \; (番目)

の数である。      (答)\; 35 \; (個)、\; 18 \; (番目)

 

 

感想

数学の概念を学び、普段それを意識せず使っている人にとっては、逆に難しくなる。重複組合せの公式を封じて解くには数えるしかないのだが、時間をかけずに順序良く数える方法を工夫する必要がある。

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左の図が\; 1130 \;を表している。右の図は、各位の数の和が5である4桁の整数の総数を数えている。こんな方法も使えるかもしれない。